今週はサンタナのザ・ゲーム・オブ・ラブをお届けします。
ばりばりにラテン味のロック、ブルースバンドのサンタナ。リーダーのカルロス・サンタナはメキシコから15歳のときにアメリカに移民しました。サンフランシスコで活動を始めるまでにはヒッピー文化の影響も受けていました。泣きのギターの第一人者ですね。
今日の曲は、2002年のアルバム「シャーマン」の収録されています。このアルバムはギタリストのサンタナとさまざまなシンガーがコラボした作品で、グラミー賞のベスト・コラボ・アルバムを受賞しています。
歌うのは若手シンガーのミシェル・ブランチです。グランドキャニオンの門前町、アリゾナ州フラッグスタッフの出身です。サンタナはもともとこの曲を重戦車のようなボーカルのティナ・ターナー姉御と共演するつもりで、録音までしたのですが、プロデューサーの意向で軽快な歌声のミシェルの器用となりました。
後年、ミシェルはこの曲を「あまりやりたくなかった仕事」と言ったことから、サンタナはベストアルバムはティナターナーのバージョンを収録しています。
ギタリストがメインのバンドですから、気持ちギターのボリュームが大きめの曲です。
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ねぇ言って
私どんな女になったらいい?
一回キスしてくれるだけで
あなたは私にとってたった一人の私の理想の人になるの
だから、ねぇ、言ってよ
だって私今あなたのお店の前で泣いてるのよ?
私が欲しいのはほんのちょっとしたことだけなのよ
それはまずキスで始まるのね
次は私たちの番よ
笑ったり、泣いたりするのが恋のゲームなのよ
あなたのしたいようにすればいいのよ
寒い海にポツンといる私を暖めてよ
私どうしたら役に立つ?
あなたのお店の前まで来ているのよ
私が欲しいのはほんのちょっとしたことだけなのよ
それはまずキスで始まるのね
次は私たちの番よ
笑ったり、泣いたりするのが恋のゲームなのよ
私のことを操れるのはあなただけ
抱きしめて、私の支えになってよ
最近冷たいんだもの
ねぇ、私、あなたのお店の前でずっと待ってるのよ
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さて、今週はラブソングなので苦手です….
サンタナはスペイン語圏ではよくある苗字です。サンは聖人という意味で、サンフランシスコとかサンディエゴのサンです。聖フランシス、聖ディエゴという意味なんですね。メキシコに近くヒスパニック文化と融合しているカリフォルニアではほかにもサンノゼとかサンフェルナンドとか、サンのつく地名はたくさんあります。サンタクロースも同じ語源です。つい最近フェイスブックで面白いのを見つけました。
サンディエゴでスペイン語を話しながら道を歩いていると、「ここはサンディエゴなんだから英語を話しなさい!」っておばさんに言われたんだそうです。こういう場面はアメリカではたまに見かけます。あんまり珍しくないし、別に受け流すことが多いんです。でもこの人は違いました。
「そうですよね。おっしゃる通り。ところで、サンディエゴは英語ではなんと言ったらいいのかしら?」
英語でしゃべれ!ここはサンディエゴだ!って、そのサンディエゴがスペイン語だろう!っていうオチです。サンディエゴを英語で言うとセント・ジェームス(サンは英語ではセイント、ディエゴは聖書のスペイン語版での名前で、ヤコブのことです。そしてヤコブは英語版ではジェームスなんですね。)とか、サンディエゴに住んでいた友人から、「いや、ホントスペイン語が多いんだよ」という話で盛り上がりました。
あぁそうだサンタナでした。そしてサンタナは、聖人の「ような」人という意味なんだそうです。
サンタナは、一時期ヤマハのSGというモデルを使っていたのですが、今は鳥のポジションマークときれいな虎杢(とらもく)のボディでおなじみ、PRSを使っています。甘いトーンがトレードマークのサンタナの音を作るのにぴったりのギターと言えるんじゃないかと思います。